「日嗣の御子」若宮は、何を考えていたのか。八咫烏シリーズ第2弾。
阿部智里さん『烏は主を選ばない』をご紹介します
あらすじ
人間の代わりに「八咫烏」の一族が住まう世界「山内」で、優秀な兄宮が廃嫡され、日嗣の御子の座についた若宮。
世継ぎの后選びには大貴族の勢力争いが絡み、朝廷は一触即発の異常事態に陥る。
そんな状況下で、若宮に使えることになった少年・雪哉は、御身を狙う陰謀に孤立無援の宮廷で巻き込まれていく・・・
(解説・大矢博子)
そのとき、若宮が考えていたこと
八咫烏シリーズ第1弾『烏に単は似合わない』の、若宮サイドを描いた第2弾。
陰謀渦巻く后選びの裏で、若宮も権力争いにもまれ事件に巻き込まれます。
「陛下は、若宮殿下を廃太子したいと、そうお考えだというのか。」
「そこを退いていただけましょうか、金烏代。あなたがそこにいる必要はすでに無い。私が、この山内を支配する、全ての実権を握るのだから。」
第2弾は男性と政治の物語。
第1弾よりも血生臭い世界観です。
「ぼんくら次男」雪哉

血生臭い政治の世界で、若宮に使えることになった雪哉。
一族からは「ぼんくら次男」と言われ、宮廷へと送られます。
そんな雪哉を見初めたのが「日嗣の御子」若宮。
「冗談じゃありませんよ。僕ぁ、できるだけ目立ちたくは無いんです。」
実はぼんくらでない彼は、文句を言いながらも若宮を陰ながら支えます。
若宮と雪哉のテンポ良い会話も見どころ
八咫烏は主を選ばず、自分の信じた道を行く。
若宮の真理とは、雪哉は何を目指すのか。


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