犯人も刑事も、本当の家族を求めていた。
東野圭吾さん、『希望の糸』をご紹介します
あらすじ
小さな喫茶店を営む女性が殺された。
加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手掛かりは善人というだけ。
彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上する。
一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。
彼の遺言書には意外な人物の名前があった。
彼女や彼が追い求めた希望とは何だったのか。
人生が絡み合った、複雑なミステリー
誰に聞いても「善人」の花塚弥生。
彼女は「巡り合い」を大切にし、1人で小さな喫茶店を営んでいた。
「巡り合いを大切にしているとおしゃっていたことがあります。いろいろな人との巡り合いが人生を豊かにするって。」
「赤ちゃんにとってお母さんとの対面は、人生における最初の巡り合いというわけです。」
誰に対しても丁寧に接する彼女は、なぜ殺されたのか。
捜査をすると、数か月前からパーソナルジムとエステに通っていることが判明した。
とすると、恋愛のもつれから恨みを持たれたのか。
しかし彼女の不可解な行動を追うと、繋がっているはずのないある少女との関係が浮上した。
それぞれの「家族」の形
「家族」とは何なのか。
血が繋がっていなければ、家族とは呼べないのか。
「たとえ会えなくても、自分にとって大切な人間と見えない糸で繋がっていると思えたら、それだけで幸せだって。その糸がどんなに長くても希望を持てるって。だから死ぬまで、その糸は離さない。」
家族とは、親子とは、夫婦とは。
登場人物たちの人生が複雑に絡み合う中、小さな喫茶店で起きた殺人事件を紐解いていく物語です。
加賀恭一郎シリーズ最新作
『祈りの幕が下りる時』『卒業』『麒麟の翼』などで知られる「加賀恭一郎シリーズ」最新作です。
事件を解決するだけでなく、犯行動機や登場人物たちの人間ドラマを描いた大人気シリーズ。
映画『祈りの幕が降りる時』では号泣しました
今回も、登場人物たちそれぞれの「希望の糸」が複雑に絡み合う物語です。
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